原発より10キロ圏内の…

　先に説明しておきますと、我が家では特に子供に霊的な話をすることはありません。
　パートナーは霊感があるかもしれませんが、
家庭内においては全くと言って良いほど力を発揮することもありません。
　しいて言えば、寝ているときに〇〇が来ていた、等と言うくらい。

　パートナーは普通の親父です。家の中では。

　で、子供がいる時に仕事の話をすることも殆どないのです。


　昨日、ハナと私がお風呂から出て、テレビを付けていました。
　私はテレビを背に、ハナの髪の毛を乾かしたりしていたのですね。

　テレビでは、丁度ニュースが流れていて、
　｢福島第二原発から半径10キロ圏内を捜索した」
という内容で、状況的には映像が流れていました。

　誰も居ない土地だけれど、牛が走っているのが印象的で、
「非難して、誰も居ないけど、あの牛は何か食べているのかな？」
と独り言のように言った後は、また私はテレビに背を向けてハナの髪の毛を拭いたりしてました。

　ハナは、じーっとその映像を見ていましたが、
そんなに興味を持つとも思っていなかったのですね。

　すると、

　「人がいたよね。」

　というので、白い防護服を着ている人の事かな？と思いました。

　いたの？と聞くと、
　
　「うん。」

　で、私が映像を見ると、やっぱり瓦礫の山と海。

　「人がいたけどね。
　海の中で、顔だけ出ていたから…　死んだ人かな。」

　（＠◇＠；）！
　
　私、こんな顔していたかも！

　本人は淡々と話していたので、
私が驚いたりしたら、結構敏感な子だし、2度と何も言わなくなるかもしれないし…がまんがまん。

　「水の中に？人？」

　と聞くと、

　ハッとして、もうおしまいって感じでした。


　普段、甘ったれで、言葉で説明するのも曖昧な事が多いのに、
何で今日だけ、はっきりした表現で口調で言えたの～っっ！！って
びっくりすることばっかりだったのです。

　がれきの山があっても、ここで人が亡くなったという説明なんかはしていないので、本人は理解していたのかな…と今でも分かりません。
　何度もニュースを見ている内に、分かっているのか。
　そもそも、人が亡くなるってことが分かっているのかどうかも。

　こういう事は再確認しようとすると、「わかんなーい」と逃げてしまうのです。

　いや、親としても不思議なハナのお言葉でしたよ。
　それだけですが。