ぺたぺた、おもち。

　ハナが突然、Wiiの本体のスイッチを付けようとしながら、

「ぺたぺた、おもち。」と言っていた。

　ダメダメ～！！ここは触っちゃダメなのよ。
　高い所にある物も、興味の対象とあらば、必死でたどり着こうとするハナ。凄まじい探究心なのである。

　ダメよ～と伝えている時も、

「ぺたぺた、おもち。」と何度も繰り返す。

？？？？？？？？？？？？

　ぺたぺた、お餅…？そんなゲームあった？


　必死で伝えてくるので、パパに聞いてみたが、そんなゲームはないでしょ、と言う。
　何をそう表現しているのだろう。
　時々、分からなくて悩まされる、ハナ語。

　
　それから数日後、


いつものように、ハナの探究心が炸裂していた時、
あいにく私は少しだけハナを野放しにしてしまっていたのであった。

　ガシャガシャーン、と

まるで何か落ちたような音（いや、絶対に落ちているが）がしたので
すぐさま駆けつけると、

おおおおお！

　またしてもハナはWiiの本体をいじって…



　あれ？違う。本体じゃない。


　手に持っているのは…何だろう？と思って近づいてみると、


「ぺたぺた、おもち。」と言って見せてくれたのは…


　DVDだった。その名前は。


　『はらぺこ、あおむし。』

　あの有名な絵本がDVDになったので、パパが数ヶ月前に購入したのだけど、このところ観ていなかったのに。

　良く聞いてみると、「ぺこぺこ、おもし。」と聞こえる。
　ぺたぺた、おもち。ではなくて、（あおむし）が上手くいえないと、（おもし）になるようだ。ああ！確かに！

　その辺撒き散らしたDVD等で怒るよりも、

「はらぺこ、あおむし」の事だったのだと分かって
非常に納得し、感動し？
「一生懸命伝えようとしたのに分かってあげられなくてごめんね。」とハナに謝っていた私。
　Wiiを触ろうとしていたのではなくて、その上にあった、『はらぺこあおむし』のDVDのパッケージを狙っていたのだ。
　分かって、物凄くすっきりしてしまった。

　これも、アハ体験だろうか。